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山本尚利氏コラム

わんわんベンチャー革命2006年4月11日

                          早稲田大学院MOT教授 山本尚利

タイトル:小沢民主党新代表のミッションとは



1.小沢氏の対小泉戦略とは

 2006年4月13日つけ日刊ゲンダイによれば、小沢一郎民主党新代表が早速、民主党再建に動

き出しているようです。小沢氏は前々から、民主党内左派の支持をとりつけていました。さ

らに、小泉自民党内外の反小泉政治家や地方の保守的自民党員に向けて、アジア外交の修

復、格差社会のセーフティネット提案をアピールし始めました。この動きから、小沢氏は、

与野党含めた広域の反小泉包囲網の形成を狙っているようにみえます。小沢氏は自分のミッ

ションは民主党に政権をとらせることだと明言していますから、今のところ、言行一致の代

表のようにみえます。アンチ小泉の日刊ゲンダイも勇ましい小沢氏に非常に期待する論調で

す。また小泉氏から利用され、裏切られた田中真紀子氏も堂々と小沢支持を表明していま

す。さらに今後、元自民党所属で反小泉派の巨頭、亀井氏や平沼氏などの大物が反小泉の旗

印の下に、呉越同舟で小沢民主党に合流する可能性もあります。そうなれば小泉氏の任期期

限の今年9月までに、急速に、反小泉勢力が巨大化する可能性があります。そのときは、小泉

氏が誰を後継者に指名しても、その人物が国会の総理大臣選挙でトップ当選する保証はなく

なります。したがって、小沢氏は9月までに、与野党を巻き込む一大反小泉勢力の結集に成功

すれば、民主党が政権党ではなくても、氏が国会で総理大臣に選ばれる可能性がでてきま

す。ところで日刊ゲンダイの記事どおり、小沢氏はポスト小泉の総理大臣ポストを虎視眈々

と狙っているのでしょうか。筆者は、小沢氏は、必ずしも、このような単純でわかりやすい

シナリオで動いているのではないような気がします。



2.小泉・前原新党の旗揚げ画策ニュース

 週刊ポスト2006年4月21日号(小学館)によれば、小泉・前原新党が秘かに画策されている

そうです。すなわち自民党の小泉チルドレンと民主党親米派(前原前代表など)が合体する

計画が練られているそうです。このニュースは、去年10月に筆者が予測したシナリオと極め

て類似しています。(注1)上記のように、小沢氏が反小泉包囲網の形成に動けば動くほ

ど、この小泉・前原新党結成ニュースが現実味を帯びてきます。

 筆者の予測では、今年9月、小泉首相の自民党総裁任期満了に伴い、実施される自民党総裁

選挙で、小泉氏の懐刀である竹中平蔵氏が選ばれるであろうというものです。その根拠は、

小泉首相は、実質的に米国覇権主義者に牛耳られており、外資系企業の日本支社長タイプの

竹中氏が米国覇権主義者から小泉後継のベストチョイス総理として、暗に指名されているの

ではないかという仮説によります。

 ところが世間では、小泉氏の意中の後継者は安倍晋三氏とみなされています。しかしなが

ら筆者は、安倍氏をポスト小泉として喧伝するのは、小泉陣営の陽動作戦ではないかと思っ

ています。かつて小泉氏との総裁選競争に敗れた加藤紘一氏が「自民党総裁選で前評判の立

った政治家が総裁に選ばれたためしがない」と言っていました。このジンクスが当たってい

るなら、事前に本命視されている安倍氏は、皮肉にもポスト小泉の総理大臣にはなれないことになります。ところが、国民の大半も、全国の自民党員も、自民党議員の大半も、大手マ

スコミも、現時点では安倍氏をポスト小泉の本命と考えており、一方、竹中氏を次期総理候

補とはまったくみなしていません。小泉陣営にとって、そのような逆境の中で、竹中氏を次

期総理にする秘策こそが小泉・前原合併新党(新自民党)の実現なのです。そのためにはま

ず、民主党の解党が必要となります。近々、前原親米一派が脱党して新党を立ち上げ、実質

的にミニ第二自民党ができる可能性があります。この第二自民党は一時的に、竹中総理誕生

に寄与することになりますが、最終的には、ポスト小泉の新自民党と茶番劇を繰り広げる八

百長ライバル政党となるでしょう。まさに、米国の共和党と民主党の出来レースと同じパタ

ーンを日本政界で実現することが米国覇権主義者の願いだと思います。



3.民主党新代表、小沢氏のウラの役割

 偽メール事件で責任を取って、2006年3月31日、民主党の前代表、前原氏が辞任、(注2)

2006年4月8日、小沢氏が後任の民主党代表に選ばれました。彼は2006年9月までの短い任期中

に、表向き、小泉批判を繰り広げるでしょうが、一方、ヤミでは民主党を解党させるための

仕掛け人となるのではないでしょうか。まさにジキルとハイドです。小沢氏は、意図的に、

民主党内の左翼派閥と握手するポーズをとったり、小泉刺客によって、自民党を追い出され

た反小泉一派(亀井氏や綿貫氏のグループ)と連携するポーズをとることによって、民主党

内親米派である前原一派が嫌気を刺し、容易に離党できるよう仕向けるはずです。もうひと

つ、小沢氏の隠されたミッションとは、アジア外交建て直しの口実で世論を惹きつけて、民

主党を現在よりも反小泉化すること、すなわち非親米化することでしょう。そこに、旧自民

党の反小泉派の弱小政党を合流させる。最終的に、旧自民党内、旧民主党内に紛れ込んでい

た非親米派の政治家を、前原一派の抜けた新民主党に押し込めることが、隠れ親米政治家、

小沢氏の隠されたミッションではないでしょうか。長期的には、前原一派から切り離された

非親米化民主党を徐々に弱体化させていくと同時に、前原一派をコアとする親米の第二自民

党を徐々に成長させるシナリオです。

 小沢氏の今後の言動はしばらく、極めてわかりにくいことでしょう。なぜなら、小泉氏が

わかりやすいオモテの親米派であるのに対し、小沢氏はわかりにくい隠れ親米派だからで

す。彼は非親米派に意図的に迎合するために、一見、反小泉的なポーズをとることもあるで

しょう。しかしながら、小沢氏の究極のウラゴールはおそらく、日本に巣食う反米勢力を壊

滅させることにある可能性があります。2001年、小泉政権が誕生して以来、米国覇権主義者

の強引な日本政治への介入が目立っています。その一方、このままでは日本で反米勢力が増

殖するのではないかと米国覇権主義者は非常に恐れています。そこで、隠れ親米の小沢氏

は、日本で分散している反米勢力の限度を越えたモンスター化を回避するため、反小泉的言

動を振りまいて、まず反米勢力に迎合し、最後に与野党の反米勢力をまとめて劣化させる作

戦ではないでしょうか。



4.なぜ、こんな手の混んだことを

 さて米国覇権主義者はなぜ、これほどまでして日本の政治を闇から牛耳ろうとするのでし

ょうか。そのヒントは中国の最近の動きにあります。2006年4月5日の新聞報道によれば、

2006年2月末、中国の外貨準備高が8000億ドルを超えて、日本を追い抜いたそうです。この事

実から、もし、対米巨額債権国、中国と日本が結託すれば、米国のドル経済を崩壊させるこ

とが可能となることがわかります。米国覇権主義者からみれば、日本が中国と政治的に握手

することだけは絶対に許せないはずです。米国覇権主義者は国益遵守の観点から、日本政治

の反米化はいかなる手段を弄しても、絶対に回避しなければならないのです。

 ところで、根からの親米派、小泉氏も小沢氏も、白人コンプレックスを克服できていない

し、米国に対し先天的卑屈性をもっているように感じます。その結果、両氏とも基本的に福

沢諭吉型の脱亜欧入主義を信奉している売国的政治家のようにみえるのは確かです。両氏は

その売国的な政治行動についてこれまで、国民の目をごまかしてきても、その行動理由を国

民に正直に説明してきていません。ここが大問題です。ところで筆者個人は、両氏の隷属的

従米主義を必ずしも全面否定しません。なぜなら米国覇権主義者のあまりの内政干渉にがま

んならず、もし真正面から抵抗すればどうなるか、想像しただけで空恐ろしいことになると

考えるからです。日本が対米巨額債権国(3~4兆ドル)であるかぎり、彼らはおとなしく引

き下がる可能性は限りなくゼロです。最終的には、日本国民の生命が脅かされることになる

でしょう。したがって、小泉氏や小沢氏を売国政治家と批判しても米国覇権主義者の介入が

止まることは決してないでしょう。

 小泉氏も小沢氏も、いちおう米国覇権主義者のほんとうの怖さを知っているハズですか

ら、隷属的従米主義にはまっているのです。もし日本で反米勢力がモンスター化すれば、米

国覇権主義者は強権発動してくるでしょう。たとえば、米国は、戦前のように、日本に戦争

を仕掛けるまでもなく、単に石油と基本食糧を絶てばよいだけです。資源少国日本はそれだ

けで簡単にアウトです。それを正しく、全国民に知らしめる義務があります。そうすれば、

米国産牛肉輸入再開の問題や、在日米軍基地移転費の血税負担の問題に対する国民の理解が

格段に深まるはずです。小泉氏と小沢氏の最大の問題は、両氏の対米隷属主義そのものにあ

るのではなく、抜き差しならぬ日米関係を国民に正しく説明せず、何事もごまかして、納得

させようとする姿勢にあります。



注1:ベンチャー革命No.179「竹中総理大臣の誕生か」2005年10月1日

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr179.htm


注2:ベンチャー革命No.189「偽メール事件が暴いた日本型キャリアの根本欠陥」2006年4月1日

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr189.htm




山本尚利(ヤマモトヒサトシ)

hisa_yamamoto@mug.biglobe.ne.jp


http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm


http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/magazine-menus.htm



蛇足


米国覇権主義者は世界中から非難を浴びている・。この流れに日本は取り残されるのか?

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1 ■中国にさっさとついた方が得策です。

中国は強大化しアメリカは没落するからです。当面はアメリカと中国との両方と適当に付き合ってエエとこ取りをすればよろしい。小沢が反米勢力を消耗させようとしている事は確かでしょう。

2 ■次期総裁候補安部晋太郎の対抗馬で

エースを民主党は持ってきたんじゃないでしょうか?

安部晋太郎は左翼が強い地盤の出身者です。挙党体制は左翼と右翼が共闘しないと実現できません。

対する小沢はバリバリの右翼ですからね~。選挙票がもしや管だと安部晋太郎とかぶるから?

日本の政治家はどうやら議員でいたいだけの人間が多いみたいですからね~。アメリカがどれだけ介入してくるか、、。

イラン戦争への足がかりが小沢内閣だと踏まれるでしょうね~。

対する安部だと地震が増えるかも。

ここを参考にしてみました
http://ameblo.jp/nagase72/entry-10011333933.html
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