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山本尚利氏コラムから

ベンチャー革命2007年4月15日

                           山本尚利

タイトル: 日本を孤立に導く安倍首相の危険な日和見主義



1.ひょうたんから駒だった安倍首相誕生

 中国共産党政府の温家宝首相が2007年4月11日より13日まで来日、天皇陛下や安倍首相と会

談しました。今は日中雪解け時代、小泉内閣時代とは隔世の感があります。日本国にとって

対米隷属一辺倒の硬直的外交から、米中を両にらみする三角外交時代(したたかで変幻自在

な外交手腕が要求される)に突入したと思わせるビッグニュースです。小泉内閣時代には、

親米反中主義こそが日本の安全保障の観点からベストチョイスであるという親米右翼(似非

右翼)の、救いがたい片思いの言論が幅を利かしていましたが、今、彼らの戸惑いの表情が

目に浮かびます。安倍首相自身は、小泉首相の後継者として、皮肉なことに彼ら親米右翼の

支援によって誕生した総理大臣です。現在の日中宥和時代にまったくそぐわない政治家が、

あろうことか首相になってしまった。これこそ日本の不幸というべきでしょう。

 ところで安倍首相はいつごろから首相ポストを狙った猟官運動を開始したでしょうか。筆

者の推測では、2年前、2005年5月連休時点だと思います(注1)。具体的には、この時期、

彼は米国ワシントンDC(WDC)詣でを敢行、ブッシュ政権中枢から一次面接試験を受けまし

た。その結果はけんもほろろでした。たとえば、外資系グローバル企業の米国本社の幹部

(ブッシュ政権中枢)からみて、日本支社(属国日本)の地域代表、小泉首相の後継者とし

ての安倍氏は完全に失格だったと思います。この時点で、ブッシュ政権中枢のおめがねにか

なう人物(米国からみたポスト小泉の首相資格者)、それは竹中平蔵氏ただひとりであった

と筆者は推察します。竹中氏自身もWDCのそういう雰囲気を敏感に嗅ぎ取っていたからこそ、

旧橋本派や旧亀井派を中心とする自民党内の反小泉一派の猛烈な竹中おろし策動に耐えられ

たのだと思います。ちなみに自民党内の反小泉一派は当時、植草一秀氏(筆者と2003年同期

に早稲田大学専任教員に嘱任された人物)を竹中おろしの代替候補に祭り上げようと画策し

ていました(注2)。日本政治史に残る悪名高い茶番劇であった2005年の9.11郵政民営化選

挙のウラの目的、それこそ実は、竹中首相誕生シナリオを妨害する自民党内の対米面従腹背

型の政治家の一掃にあったと総括することができます。

 当時のブッシュ政権中枢は一時、世界最先端の洗脳研究から得られた愚民政策的マインド

コントロール技術を駆使して、小林興起氏に代表される、自民党内の対米面従腹背型の政治

家の一掃に見事成功しました。この過程における日本国民(家畜人ヤプーあるいは猿の惑星

と揶揄される)に対するマインドコントロール作戦は実に見事なものでした。

 しかしながら幸い、日本国の中枢にまだ、知能犯的反骨派(古層的既得権益層)が健在し

ています。彼らは2006年1月、ライブドア堀江氏逮捕事件(注3)を引き金に、竹中氏やオリ

ックス宮内義彦氏など小泉ブレインの追放に見事成功して、現在に至っています。ブッシュ

政権中枢も、時を同じくして、権力交代内部抗争が勃発、結局、竹中首相シナリオの復活を

果たせませんでした。日本国中枢の知能犯も、このスキを巧みに突いたのです。良い悪いは

さておいて、それなりにたいしたものです。一部の日本人エリートも捨てたものではありま

せん。

 知能犯たちが竹中氏の閣外追放に成功し、さらに安倍氏のライバル、福田康夫氏の遁走の

結果、2006年9月末、タナボタ式に安倍首相が誕生し、その1年前の2005年10月時点で、ポス

ト小泉に竹中総理大臣誕生シナリオを予想した筆者の推理(注4)は大はずれしました

(笑)。以上の経緯を整理すると、現在の日本で竹中総理ではなく、安倍総理が誕生したの

は、まさに「ひょうたんから駒」であったとみなすことができます。究極的には、ブッシュ

政権内部の権力交代期の真空状態がもたらした偶然の結果であったにすぎません。その真空

状態は2006年6月19日、竹中氏のハンドラーであったロバート・ゼーリック国務副長官が交代

し、そしてブッシュ政権の新財務長官にゴールマンサックス会長、ヘンリー・ポールソン氏

が就任した時点に発生したと思われます(注5)。



2.危険極まりない安倍首相の二枚舌

 2006年9月末、安倍内閣が発足し、同年11月の米国中間選挙で米民主党の勝利が確定、ブッ

シュ政権内部の権力交代が表面化、安倍内閣は瞬く間に「頓珍漢政権」に陥ってしまいまし

た(注6)。具体的には、米ブッシュ政権内の権力交代(軍事・エネルギー系寡頭勢力から国

際金融系寡頭勢力への世界覇権の主導権シフト)に伴い、元々、欺瞞的だった米朝外交の居

直りが起き、その隠された八百長性(注7)がむき出しとなりました。突然、はしごをはず

された安倍政権の硬直的北朝鮮外交は、瞬く間に行き詰まってしまいました。さらに追い討

ちをかけるように民主党有利の米議会での旧日本軍の従軍慰安婦問題反対決議の提出による

日本孤立化策動が始まっていますが、安倍首相の無為無策が露呈しています。また中国通ポ

ールソン入閣に伴う米国の中国重視戦略への重大政策転換に引きずられる格好で、安部首相

個人の親米反中主義から屈辱的日和見主義への転向(二枚舌発言)が目立つようになりまし

た。

 ひょうたんから駒で誕生した偶然の産物、安倍首相は現在、かつての小泉首相とはくらべ

ものにならないほど権力維持が困難となっています。なぜなら、このままいくと、今後も二

枚舌外交(Double Talk)を余儀なくされるからです。コレは最悪です。かりそめにも一国の

首相が、ハラの中とは違った発言を繰り返して、国際的な信用を得ることは不可能です。

 筆者が首相であったなら、即、辞任します。首相の立場で自分の意思に反することを世界

に向かって発言し続けることはこの上もない精神的な苦痛です。安倍首相の見え透いた二枚

舌発言は日本を世界から孤立させる危険性を孕んでいます。彼自身がこの危険性に気づいて

いないようにみえるのは実に残念です。



3.日和見主義者に落ちぶれた安倍首相はいつまでもつか

 安部首相は、首相になる前に、祖父の岸信介首相の遺志を継いで、親米反中保守主義者の

立場で発言してきています。その証拠は多数、残されています。ところが、上記に述べたよ

うに、現在、彼の意思に反して、親米親中の三角外交路線を突っ走ることを余儀なくされて

いるわけです。彼がぬけぬけと日和見主義者に成りすまして、中国首脳と喜々として握手で

きるのは、元々、彼は筋金入りの親米反中保守主義者ではなかったことを物語っています。

この点が、親米反中主義に徹した小泉首相と決定的に異なる点です。

 要するに、安倍首相には、人生を賭けるほどの強烈な主義主張は備わっていないというこ

とです。つまり一国の首相としてもっとも重要な根本的資質に欠けるということです。2007

年9月8日に三選された東京都知事、石原慎太郎氏のほうが、よほど主義主張をもっていま

す。もっとも、彼の本質は反米反中の愛国派ですが、現在は、自己保身のため対米発言のみ

面従腹背を通していますが・・・。

 安倍首相は、上記に述べたように筋金入りの思想家的政治家ではなく、お飾りとしてのお

坊ちゃん首相であることを、もっとも冷静に見抜いているのが、実は中国共産党中枢だと思

います。なぜなら、来日した温家宝氏が、天皇陛下のほかに、なんと池田大作創価学会名誉

会長(日本を闇支配するドンといわれる)と面会したからです。最近の池田氏がTVニュース

に登場することは稀です。よほどのことです。だから、このニュースには筆者も仰天しました。ところで米国WDCにおいて韓国の統一教会のプレゼンスがいかに大きいかを筆者は何回か

のWDC訪問の度に異様に感じた記憶があります。

 小泉政権を闇支援してきた軍事・エネルギー系寡頭勢力に支配される米共和党が、米国内

でキリスト教福音派を政治的に利用していることは周知の事実ですが、彼ら寡頭勢力の極東

統治に統一教会や創価学会(統一教会と親しい在日宗教団体)を利用しているという説がに

わかに真実味を帯びてきました。安倍首相と統一教会の深い関係、そして多数の自民党議員

と国際勝共連合(統一教会系政治団体)との深いつながりなどマスコミにタブー視されてい

るうわさが、にわかに真実味を帯びてきました。

 そういえば、2007年2月13日の衆院予算委員会で、反小泉派の旗頭として自民党から追放さ

れた国民新党の亀井静香氏(米国寡頭勢力からみれば自民党から追い出したかった人物、ま

た竹中おろしで植草氏を担ごうとした人物)が、安倍首相に向かって2006年9月ころ、池田名

誉会長と密会したかどうか爆弾質問を浴びせましたが、安倍首相は一貫して、これを否定し

ました。安倍首相が国会議場で、池田名誉会長との密会事実を認めれば、次に、それではい

ったい何のために密会したかを告白せざるを得なくなるので、要は、安倍首相は、国会議事

堂内で、堂々と大うそをついたということでしょう。その意味で、今回の温家宝と池田名誉

会長との握手パフォーマンスのインパクトは計り知れないわけです。そして時の権力者の不

都合な真実をかばい続ける日本のマスコミの怠惰な本性がちらちら見え隠れします。



注1:ベンチャー革命No.183『ポスト小泉を占う』2006年1月11日

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr183.htm


注2:ベンチャー革命No.088『人生、一瞬先は闇』2004年6月20日

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr088.htm


注3:ベンチャー革命No.184『光クラブ二代目の悲劇:ホリエモン』2006年1月18日

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr184.htm


注4:ベンチャー革命No.179『竹中総理大臣の誕生か?』2005年10月1日

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr179.htm


注5:ベンチャー革命No.199『福井日銀総裁バッシングとポスト小泉シナリオ』2006年6月21



http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr199.htm


注6:ベンチャー革命No.210『米国中間選挙:戦争屋から銀行屋にバトンタッチ』2006年11月

12日

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr210.htm


注7:ベンチャー革命No.083『日米対北朝鮮:八百長の敵対関係』2004年6月5日

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr083.htm




山本尚利(ヤマモトヒサトシ)

hisa_yamamoto@mug.biglobe.ne.jp


http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm


http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/magazine-menus.htm

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