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山本尚利氏コラムから

ベンチャー革命2008年9月27日


                           山本尚利


タイトル:引退表明した小泉前首相の秘密



1.2005年の9.11選挙以来、常におびえていた小泉前首相


2008年9月25日、小泉純一郎前首相が引退を表明、次期衆院選挙には次男が後継者として立候補すると報じられました。麻生政権誕生直後だけにTV局は大騒ぎです。なぜこの時期に引退表明なのか、小泉引退で小泉チルドレンの運命はいかに・・・。近々、麻生内閣解散、衆院総選挙が予想されるだけに、小泉引退は自民党の選挙結果にどう影響するのか、話題は尽きません。筆者もこの時期、小泉引退サプライズは予想していませんでした。なぜなら、先の総裁選にて小池百合子候補の支持を表明したり、このところ小泉氏のTVへの露出が増えていましたから、民主党の前原一派を巻き込んで小泉新党立ち上げを狙っているのではないかと思っていました。米国から闇資金が来なくなっているはずなのに変だなとは感じていましたが・・・。


ところで彼の引退表明ニュースですぐに思い浮かんだのは拙稿『怖くなった小泉首相』(注1)でした。2005年9月11日、歴史に残る郵政民営化衆院選挙にて小泉首相は歴史的大勝利を収め、衆院は3分の2以上の自公与党議席を獲得し、いったんは参院で否決された郵政民営化法案が結局成立しました。あれだけの大勝利を収めたのだから選挙後の小泉首相の表情はさぞかし明るいと思ったら、意外にも真反対で、非常に厳しい表情でした(注1)。彼は、あまりの勝利にその後の反動の大きさを恐れて、怖気づいたのではないかとその時、筆者は感じました。それから2006年9月20日、無事に彼は任期満了で首相の座を降ります。地位にこだわらず、引き際が鮮やかだった小泉氏の人気は今でも結構高いのです。しかし、2008年9月25日の引退表明に至るまで彼の心中は決しておだやかではなかったはずです。


 今回の彼の引退表明の表情からわかるように、筆者が予想したとおり、郵政民営化が実現して以来、彼は何かに怯えていたのは確かです。それは一言、彼の数々の売国行為がいつか国民にばれる日がくるのではないかというものでしょう。彼は首相に就任して以来、おのれの売国行為(日本の国益に反する行為)を十分自覚していたはずです。



2.小泉前首相の抱える大量の秘密


 2001年、首相就任以降、小泉前首相の抱えてきた秘密を推測してみましょう。(1)小泉氏は自身の長い自民党政治家経験から田中角栄、竹下登、梶山静六、橋本龍太郎、小渕恵三など田中派(非親米派)につながる首相や有力政治家が非業の死を遂げていることの真相を知っている。


(2)自民党清和会はA級戦犯を免れた岸信介の派閥であり、CIAや勝共連合とつながりのある派閥であることを彼は知っている。(3)2000年、小渕前首相の突然死、密室談合による森前首相の誕生、小泉氏自身の首相就任、これらの一連の顛末に関するウラ事情を彼はすべて知っている。(4)2002年から2004年にかけて、小泉前首相による拉致被害者連れ戻しのための2度の訪朝劇、これは小泉ヒーロー化のための米国サイドの仕掛けだったことを彼は知っている(注2)。ちなみに拉致被害者家族の一部は、自分たちが小泉一派に利用されていたことをうすうす知っている。(5)安倍前首相と違って、靖国信奉者でもなんでもない小泉氏は、終戦記念日、靖国公式参拝を強行すれば、日中韓分断を謀るブッシュ政権が喜ぶことを彼は知っている。(6)小泉ヒーロー化のため、電通経由で多額の広告費が米国の国際金融資本から日本のTV局や大手マスコミに流されたことを彼は知っている。(7)郵政民営化選挙の際、刺客戦法を含め、米国サイドから世論誘導テクニックを小泉内閣が指南されたことを彼は知っている。(8)今日の郵政民営化が米国の要求であって、まったく日本の国益にならない政策であることを彼は知っている。(9)テロ特措法、イラク特措法による対米協力がまったく国益にならず、単にブッシュ政権の言いなりの特措法であること彼は知っている。(10)後期高齢者医療制度、派遣労働者規制緩和、食糧法規制緩和、裁判員制度導入などが単に米国の対日規制改革要望書に沿ったものであり、日本の国益に必ずしも合致しないことを彼は知っている。(11)構造改革と称して、石油公団や基盤技術研究促進センターを真っ先に廃止したことが国益に反することを彼は知っている。(12)りそな銀行の株価操作におおがかりなインサイダー取引があって、国際金融機関におぼろもうけさせたことを彼は知っている。(13)2003年イラク戦争開戦時、数十兆円もの巨額の円売りドル買いオペで、日本政府はドルを入手して米国債を購入し、それがイラク戦争の財源にされたかもしれないことを彼は知っている。


対米面従腹背である福田前首相や森前首相は小泉氏の抱える秘密(ウラ事情)をすべて知っているでしょう。そして清和会に亀裂が入ったのです(注3)。具体的にはポスト福田の総裁選にて森前首相と中川秀直氏(清和会内の小泉一派)の対立が表面化しました。



3.なぜ小泉氏は引退を決意したか


 昨年末、サブプライムローン焦げ付きでシティバンクの危機が表面化した際、シティバンクのオーナーでCIAのスポンサーでもあるデビッド・ロックフェラーが秘密の所用で緊急来日して以来、米国の金融危機が深刻化しています。そのとばっちりで自民党清和会を応援する闇組織(CIAの下部機関)に米国から十分な闇資金が供給されなくなったと考えられます。その結果、小泉一派への闇資金供給が止まってしまいました。つまり小泉チルドレンを含む小泉一派の活動資金はたちまち枯渇し、小泉応援に躍起だった大手マスコミにも闇資金が流れなくなったと考えられます。小泉氏が上記の大量の秘密を国民に知られない条件、それは小泉一派の小池氏などに政権を握らせ院政を敷くことです。ところが上記、不慮の死を遂げた梶山氏の遺志を継ぐ麻生氏の総理就任により、来る衆院選で自民党が勝っても負けても、小泉氏の立場は危うくなり、彼の秘密を国民に知られるリスクが急速に高まったわけです。


 郵政民営化により、郵貯・簡保資金は経営危機にある米国投資銀行に資金運用が委託されています。今回の米国金融危機により、郵貯・簡保資金の海外運用分が焦げ付く可能性が高まっています。もしこのような事態が国民に発覚すれば、小泉氏は日本におれません。海外に亡命せざるを得なくなるでしょう。デビッド・ロックフェラーの後ろ盾が危うくなった今、小泉氏のもっとも恐れていること、すなわち上記、一連の彼の秘密が国民にばれる事態が迫っているのです。とても議員なんか続けている余裕はありません。2008年9月25日、小泉氏の引退意思がマスコミに知れた後、マスコミの念押しにうなずく彼の表情は非常にこわばっていました。上記の彼の秘密を知れば当然でしょう。



ベンチャー革命2008年9月18日


                           山本尚利


タイトル: 米国カジノ経済崩壊:日本には福音か



1.米国財務長官の落ち着いた態度


 米証券4位リーマンブラザーズの破産に加えて、米保険会社トップAIGの救済・国有化と、米国の金融業界が一大危機にあることが毎日のように報道されています。2008年7月、GSE(米政府系住宅抵当企業)フレディマックとファニーメイの危機が報じられました(注1)。


 ところで米国のヘンリー・ポールソン財務長官は自国の未曾有の金融危機(元FRB議長のグリーンスパンが100年に1度の世紀の危機と呼んだ)にほんとうにあせっているでしょうか。それにしてはTV会見時、彼は極めて冷静にみえます。彼はリーマンブラザーズに公的資金を注入しないと宣言し、リーマンの破綻が決定しました(2008年9月15日)。なぜ財務長官はAIGを救済し、リーマンを切り捨てるのでしょうか。リーマンの社員から到底、納得されないでしょうに・・・。長官は金融モラルハザード(苦境の金融機関すべてを救済すると、他の金融機関も政府が助けてくれると安心して、自助努力を怠ること)を恐れたのでしょうか。それも一理あります。ところでリーマンはクーンローブ商会(日露戦争資金を日本政府に提供した会社)と1977年に合併しています。リーマンもクーンローブもFRB(米国連邦準備制度理事会)の出資者(私有組織FRB設立者)のひとつです。つまりFRBオーナーとリーマン・オーナーは一体ですから、リーマン・オーナーにとって、リーマンをつぶすも、生かすも彼らの勝手なのです。リーマンがつぶれて困るのはリーマンの雇われ社員のみです。


 FRBがリーマンに公的資金を注入するといっても、その実、リーマン・オーナーからみれば、自分の左手のお金を自分の右手に移すに等しいのです。だからポールソン長官(FRB出資者ゴールドマンサックス出身で、FRBオーナーたちの代理人)はリーマンをつぶしても平気なのです。



2.米国カジノ経済の崩壊は日本に福音(朗報)か?


日本の大手マスコミの関心は、米国金融危機で世界不況が一段と深刻化して、日本にまたも大不況(スタグフレーション、不況の物価高)が到来するのではないか、というものです。米国がくしゃみをすると、日本は風邪を引くとか肺炎にかかるとかよく言います。米国の金融危機で日本は不況になる。これは誰でも予想できるもので、われわれ国民には制御不能(アンコントロラブル)な話です。われわれ国民は将来の不安が増し、消費は落ち込み、増えない給与からせっせと預貯金(タンス預金含む)に励むしかありません。喜ぶのは財務官僚です。しかしながら、ものは考えようで、「ものづくり」に強い日本にとっては「禍転じて福となす」ことができなくもありません。たとえば、ものづくり企業が1億円をかせぐためには、何かモノをつくって20億円売り、1億円の利益をかせぎ出すという方法(ローリスク・ローリターン)がとられます。これは大変な努力です。ところが、米のカジノ金融機関は、バクチに近い証券市場やハイリスク金融商品の取引で、100億円を一瞬のうちに稼ぎ出したり、また一瞬のうちに100億円をすったりします(ハイリスク・ハイリターン)。このようなカジノ金融機関の人間は製造業の人間が汗水たらしてもうけた1億円をはしたがねのように扱います。要するに実物経済で流通するお金とカジノ経済で流通するお金の本質的価値の乖離が極端に拡大したのが、21世紀初頭の世界経済の実態です。ところが、このカジノ経済のバブル崩壊が米国発で世界規模にて起き始めた。この現象はむしろ「世界経済の正常化」プロセスであり、近未来に世界規模で実物経済の復活が期待できます。数学モデルで説明される経済ダイナミズムとは本来、物理現象であることがここに証明されつつあります。


実際、米国カジノ金融機関は破産しても、彼らの投機対象であった住宅ローンで建設された個人住宅が大量に米国に残存して立派な不動産に転化されています。いつかこれで、またぼろもうけする企業が出現するでしょう。このようにカジノ経済は常に大損する人とぼろもうけする人がでますが、社会全体に付加価値は生まれないと言う特徴(ゼロサム)があります。


結局、カジノ経済という理屈に合わない詐欺的現象はいつか馬脚が露われ崩壊するということです。因果応報、罰(ばち)が当ったとはこのことです。このように考えれば、米国発のカジノ経済危機のニュースは、見方によっては、ものづくり日本には極めて有利な朗報(福音)とみなせないこともありません。



3.米国は日本からの巨額借金を踏み倒すか


 今回の米国発金融危機は米国覇権主義者にとって織り込み済みであった、すなわち計画倒産ではないかと筆者は前々からにらんでいました(注1)。しかしながら、現実は彼らの想定を超える規模で国際金融危機、すなわち莫大な投機資金(6京円規模のレバレッジ資金で世界GDP5000兆円の12倍)が一挙に回らなくなる状態が起きているのかもしれません。ただ、彼らは常にシナリオ発想で世の中をコントロールしていますから、ワーストシナリオを想定しているはずです。それは、現行の米ドルを新通貨(アメロ)に切り替えるシナリオです。つまり米国連邦政府の対外ドル債務累積は公称9兆ドル(1000兆円規模、2007年)(注1)ですが、その9割は対外債務であり、これを踏み倒すというシナリオです。その半分(500兆円規模の対米債権)を持つ日本の被害は甚大です。日本のほか、中国(200兆円規模)や中東親米産油国が被害を受けますが、主要な被害国(対米債権国)は米国にとって御しやすい国家に限られています。このワーストシナリオ行使の際、彼らは債務不履行(デフォルト)を正当化する論理(言い訳)をすでに用意しているでしょう。それは日本や中国のもつ対米ドル債権は、本来、日本や中国が米国産技術でモノをつくり、米国で売った利益だから踏み倒しはやむを得ない。米国人は自分たちの市場で稼いだ外国企業のもうけは、自国に再投資するか、還流させるのが当然と考えますから・・・。また中東産油国に関して、彼らのもつ対米ドル債権はほとんど石油決済のもうけです。中東石油の開発を行ったのは元々米国資本だから、この中東ドル債権も元はと言えば自分たちのものと彼らは本音で思っているでしょう。だから中東産油国の対米ドル債権も踏み倒して当然と言う発想です。以上から米国覇権主義者たちは、海外の対米ドル債権の大半は、本来自分たちのものであるから、いつか奪還しようと常に考えているのです。今回の米国金融危機は彼らにとって累積した対外米ドル債務の踏み倒しの絶好のチャンス(口実)なのです。彼らは常にそういう発想をする人たちです。以上のワーストシナリオが設定されている限り、彼らは自分たちのカジノ金融機関がどれほどつぶれても怖くもなんともないでしょう。上記ポールソンの表情からそれが伺われます。彼らの世界ドル覇権が崩壊しても、米国覇権が一時的に世界規模から北米(アメロ経済圏、米国、カナダ、メキシコ)規模に縮小されるだけです。



4.米国の借金踏み倒しで訪れるか、日本の平和


 上記のようにポールソン財務長官は自国のカジノ金融機関の一部に巨額の公的資金を注入すると宣言しています。ほんとうにそうするつもりでしょうか。連邦政府の財政は毎年数十兆円規模の大赤字です。救済用の公的資金の財源はどうするのでしょうか。国民からの大増税が不可能な米国において考えられる財源調達法はふたつです。(1)ドル札印刷機関、FRBが大量のドル札を発行して、それを連邦政府が借りて公的資金の財源にする。(2)奉加帳を作って、世界の親米国家に米国債を購入してもらう。(1)の場合、ドルが暴落し、米国内に大インフレが起こるでしょう。だからこれまで米国連邦政府は(2)の手法で財源を確保してきました。しかし今度ばかりは、親米各国の協力には限度があるでしょう。2008年9月17日の報道によれば、日米欧の中央銀行が短期金融市場に39兆円の資金供給(日本は3兆円規模の供給)を行ったそうです。こういうのをまさに「焼け石に水」というのでしょうが・・・。


 日本はすでに、限度いっぱいわれわれ国民預貯金を日米両政府に吸い取られて、もはやまったく余力はありません(注2)。最近、民営化された郵貯・簡保資金(300兆円弱)も米国カジノ金融機関が運用するようになっていますので、今回の米国金融危機のあおりでどれくらい不良債権化するでしょうか。空恐ろしい話です。郵貯・簡保が米国カジノ金融機関(リーマン含む)に運用されるようになって、タイミングよく米国で金融危機が発覚していますが偶然でしょうか。


 結局、彼ら米国覇権主義者は、日本保有の過去の累積対米ドル債権の踏み倒しと、郵貯・簡保民営化後の同資金の不良債権化(金額未確定)によって日本製造業が戦後60余年、米国市場で得たドル利潤を完全に奪還できることになります。近未来、米国ドル覇権が崩壊すれば、その後、われわれ日本国民はいったん、すっかり貧乏になるでしょう。しかしものは考えようです。なぜなら、米国カジノ金融機関の破綻の有無にかかわらず、どうせ日本の保有する対米ドル債権は永遠に戻ってこない(であろう)運命だからです。なぜなら、日本の政府指導層の対米交渉力が極めてひ弱だからです(注2)。1997年6月、当時の橋本龍太郎首相は米コロンビア大学での講演にて、日本政府のもつ米国債を売りたい誘惑に駆られると発言、FRBオーナーたちににらまれて、首相の座を引きずりおろされたのは有名な話です。その後、2006年7月、日中外交復活に熱心だった彼は中国訪問からの帰国後まもなく、極めて不自然な病死を遂げています。それ以来、日本の政府指導層の間では米国債は売ってはならないものとインプットされてしまったのです。


 仮に日本の過去の対米債権がすべて踏み倒されても、これまで培った日本の技術経営競争力(MOTパワー)は消えることはありません。これさえあれば、日本は1945年の戦後の焼け跡に比べれば、米国ドル覇権崩壊に伴う対米ドル債権デフォルトはたいした問題ではありません。戦後、日本が米国から導入した技術(知財)代と考えればよい。MOTパワーによって日本は瞬く間に、復興できます。米国の覇権力が衰えれば、これまでのように日本の発展が妨害されることもなくなります(注2、注3)。戦後の日本があれだけ米国から妨害されても世界第二位の経済大国になれたのですから、米国の対日干渉がなくなれば、日本はアジア太平洋市場で瞬く間に浮上するはずです。



注1:ベンチャー革命No.265『米国カジノ経済:またも計画倒産か』2008年7月21日


http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr265.htm


注2:山本尚利[2008]『情報と技術を管理され続ける日本』(ビジネス社)


注3:山本尚利[2003]『日米技術覇権戦争』(光文社)



山本尚利(ヤマモトヒサトシ)


hisa_yamamoto@mug.biglobe.ne.jp
 


http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm
 


http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/magazine-menus.htm
 




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